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現代の人類とホルミシス

こんにちは。チーフトレーナーの大橋です。 なぜホルミシスのシステムは苦痛を伴わないと発揮しないのか、続きです。 前回までは、人類は原始の時代日常に苦痛があり、常にホルミシスが発揮されている状態だったという事と、進化の過程で運動を嫌うシステムが備わったというとこまで書きました。 そして続き 現代の人類は豊かな環境で生きている為、原始のように狩猟をしなくても必要ないエネルギーを摂取出来ます。 これは現代の素晴らしいメリットではあるのですが、デメリットも同時に生まれました。 現代の環境に対して人間の身体は、どう機能するようになったか。 運動をしなくてもエネルギーが摂取出来ているのであれば、生きるのに困ってはいないので、心身強化のホルミシスシステムは使わずに眠らせておこう。 という状態に変化してしまいたした。 ここで更に問題が。 心身が強化されなくても、現状維持が出来ていれば良いと思うかもしれませんが、現代人の身体は生存の危機が無いと全身の機能を下げはじめでしまいます。 肉体の機能が低下し、筋肉、骨、心臓などの能力が低下します。 精神機能が低下し、神経伝達物質の分泌量が減り、モチベーションが下がりやる気が無くなります。 そして外見も中身も老化していきます。 なぜこのような現象が起きるのか? 現代の進化生物学では、人体は明確な意図を持って機能を低下させていると考えられています。 人類進化生物学者は、人の身体は需要に応じて能力を調整すべく進化した。と表現します。 生存の危機がない状況で肉体の機能が低下するのは、貴重なエネルギーを保つ為に進化のプロセスが編み出した適応的なシステムというわけです。 つまり、なぜホルミシスシステムのスイッチが苦痛なのか? ホルミシスシステムは原始の時代、苦痛が日常で生存の危機を乗り越える為に生まれたシステムであり、苦痛が無く生存出来る現代でホルミシスシステムが日常的に働くと、無駄なエネルギー消費だと身体が判断するようになり、ホルミシスシステムが日常的に働かなくなってしまったのです。 そこで自ら苦痛を与える行動、運動がどうしても必要となってくるわけです。 運動でホルミシスシステムのスイッチオン。 ホルミシスシステムが働き出す。 回復時間を取って心身の強化。 この繰り返しです。 いや〜長くなってしまいました。 長くなって分かりにくいと思いますが、理由から知っておくのはとても大事な事なので。 お時間ありましたら、ぜひじっくり読んで頂ければと思います。


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