股関節の痛み|ツボ
股関節は骨盤と大腿骨(だいたいこつ)のつなぎ目の関節で、大腿骨の先端を臼蓋(きゅうがい)が包み込む構造をしています。変形性股関節症による痛みは、大腿骨と臼蓋の軟骨がすり減って、炎症を起こしたり骨が変形したりすることで引き起こされます。 軟骨がすり減る原因として、最も多いのが、骨の形に異常がある場合です。 日本人に多い骨の形の異常に『臼蓋形成不全』という病気があります。普通は骨盤の骨が大腿骨の頭を3分の2以上覆っています。しかし、臼蓋が十分に発育しない臼蓋形成不全は大腿骨を覆っている部分が小さいため、通常より少ない軟骨の範囲で体重を支えることになります。負荷が狭い範囲に集中し、軟骨の負担が大きくなり、すり減ってしまうのです。
また、股関節症の多くは女性ですが、その場合原因は『先天性股関節脱臼』の後遺症や股関節の『形成不全』(臼蓋形成不全も含む)といった子供の時の病気や発育障害の後遺症が主なもので股関節症全体の80%といわれています。最近は高齢社会となったため、特に明らかな原因となる病気に罹ったことが無くても年齢とともに股関節症を発症してくることがあります。