肘の痛み|ツボ
テニスやゴルフをした後、肘に痛みを感じることを一般的には、『テニス肘』(テニスエルボー)や『ゴルフ肘』(ゴルフエルボー)などと呼ばれ、大した痛みではないと放っておくと悪化して、日常生活に支障をきたしてしまうようなことがあります。
手のひらを上に向けて、親指側の肘関節の周囲に痛みがある場合はテニス肘(上腕骨外側上顆炎)の可能性が高いです。その部分に痛みを感じたら、中指を上から押してみて痛みが発生する場合は、テニス肘だと考えて間違いないと思います。 一方、手のひらを上に向けて、小指側の肘関節の周囲に痛みがある場合はゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)と考えられます。この場合、薬指と小指を握り込むような動作をしてみると痛みを強く感じることが特徴です。
体の正面にラケットを振るフォアハンドの動きは物を投げたりする動きと共通する部分が多いため比較的自然にできるのですが、バックハンドのように身体をひねり、そこから開くように物を振る動きはあまり身近ではなく、どうしても手打ちになり手首を反らすようなスイングフォームに陥りがちです。 さらにそこにテニスボールを打ち返すインパクトが加わることで、『短橈骨手根伸筋』(たんとうこつしゅこんしんきん)という筋肉に負担がかかります。この筋肉は中手骨(ちゅうしゅこつ)という手のひらを構成する骨から肘の外側に繋がっていて、この筋肉が過剰に働くと肘の外側に引っ張る力が加わり痛みが発生します。 ゴルフ肘の場合は、肘が内側に曲がったような状態で手を強く握るような動作というのがポイントです。肘関節を内側に素早く曲げようとすると、肘の内側に引き離されるようなストレスが加わり、これを安定させるため小指・薬指を握る筋肉が過剰に働くことでその付け根の肘内側が引っ張られ痛みを生むというメカニズムが考えられます。