熱中症の予防と対策|ツボ
また、熱中症は炎天下特有のものではなく、湿気の多い時期や曇りの日、日中だけでなく夜間、屋内でも起こる可能性があります。温度が高い、ムシムシする、日差しがきつい、風がない、急に暑くなったなど、体内の熱を体外にうまく放出できず体を冷やせない状況にあるときは、どんな時、どんな場所でも注意が必要です。
外気温は通常、地面から150㎝程度の高さで測定します。成人の頭くらいの高さで32℃の時、地面から50㎝くらいの高さでは35℃くらいになっています。幼児であれば胸からお腹のあたりです。晴天時、地面の近くはより高温となり、アスファルトの表面では50℃くらいなることもあります。 また思春期以前の子どもは、汗腺や体温調節機能がまだ十分ではありません。気温が皮膚温より低い時は、皮膚血流量の増加や熱放散が行われることで、成人とほぼ同等の深部体温を維持できます。しかし、外気温が皮膚温より高くなると、熱を放散する機能が、熱を産生する機能よりも弱いため、熱獲得が促進されます。さらに発汗による熱放散が体温の変化に追い付かず、深部体温は成人よりもずっと高くなります。
子どもは、大人よりも熱がこもりやすいという特徴があり、小さな子どもほど、アスファルトや地面からの熱を吸収しやすいので、十分に観察していることも必要ですが、普段から『汗をかく』ことや『喉が渇いたら水を飲む』ことに慣れておくと、熱中症や脱水予防に役立ちます。