早めに備えよう!五月病|ツボ
内因とは、主に心の状態が過剰に反応することが原因で、身体、特に内蔵に影響を及ぼすものと考えられ、喜(き)、怒(ど)、思(し)、憂(ゆう)、悲(ひ)、恐(きょう)、驚(きょう)の7つの感情が原因とされています。
この思の感情が過剰になると、五臓の『脾』(ひ)の臓器を傷つけることになります。 脾は食物から得たエネルギーである『水穀の精微』(すいこくのせいび)を作り出し全身に送る働きがあり、全身の恒常性を維持するエネルギー(気)の源になっています。
ですから、脾の機能低下は食物からエネルギーを得られない状態や身体の抵抗力の低下を招く原因となります。 また、思の感情が過剰になることは、精神や意識をコントロールする役割を持つ『心』(しん)を傷つけてしまう原因にもなります。
また、心は気とともに水穀の精微から作られる『血』(けつ)を全身に送り出す働きもあるため、心の不調は全身への栄養供給能力の低下にもつながります。 これらのことから東洋医学的な観点で五月病を考えると、思の感情の過剰から脾の臓器が傷つけられたことによる気の不足と心の臓器が傷つけられたことにより精神活動が不安定になっている状態と捉えることができます。 こうした状態を改善するためには、脾と心のエネルギーを補うことが大切になります。